一物全体食

30fee7fe3de1be889ff490fdc278df4e_s東洋医学の考え方で、一物全体食と呼ばれる考え方があります。この考え方、早い話、食べ物をまるごと食べることです。

たとえば、イワシなどの小魚は頭からしっぽまで骨もまるごと食べることです。

野菜なら根から葉まで残さずいただき、米なら精米する前の胚芽まで玄米や雑穀など未精白の穀類でいただく。

すべてムダなくお腹の中に納めてしまうということですね。

おそらく全体食という言葉を聞きなれない方が多いと思います。

しかし日本人は昔から全体食という言葉は知らなくても、食生活の中に当たり前のように取り入れてきました。

日本人は、食生活に取り入れることにより不足気味な栄養素を補ってきました。

東洋医学では、食物は本来、食べるまではひとつの命と考えます。この全体食の底流には命をいただくという考え方があります

植物や動物の命をいただくことで自分の命が維持されることに感謝すれば、食物=命をムダにするわけにはいきませんね。

最近の研究では、全体食の効果も明らかになってきています。

たとえば、ビタミンやミネラルを単独で取るよりも、たんぱく質や食物繊維、脂質、糖質などと一緒に取ったほうがはるかに効果があるというデータが得られています。

そして現代栄養学では、「一日に30品目を食べなさい」と指導していますが、部分食ばかりを30品目とっても栄養のアンバランスが拡大する傾向があります。

しかし「一物全体食」なら少ない品目で充分可能です。

あらゆる部位を食べる全体食には、単純な足し算を超えた大きな相乗効果が期待されるということですね。

古来先人からの日本人が実践してきた生命をいただく“全体食”の考え方の知恵をこれからも大切に生かしたいですね。